Voice from Hide

CAZをおえて [2000,09,20(wed)]
CAZコンサートをおえて今年は盲腸炎に煩わされて準備の最中の間際に「これでコンサートがうまく運営されるのか」等と不安に苛まれた時期もありましたが、無事に終わらせていただきました。応援して下さった皆様へ「本当にありがとうございました。」

今回の上演プログラムを練り上げる為にハワイへ行った時、盲腸炎にかかったのですが、その時のエピソードをチョットお話します。
成田を経ってしばらくは、平常な状態だったと思うのですが、今思い起こしてみると多分出発の日にはすでに体調に変化がありその兆候があったんだと思います。何故なら発熱が急に起こったんです。その時は解熱剤をうちの従業員に買ってきてもらい、すぐに治まったものの、機中ハワイ到着寸前より急に右下腹部の痛みが始まったのです。しかし、この今回のフライトに関して言うと3人座席の真中に座っていてチョットの間「おしっこ」を我慢していたので、この腹痛の原因は自己判断で「膀胱炎」などと軽く考えた僕はハワイ到着後友人に相談したところ、ちょうど日本からの薬を持っているという事でそれをもらい服用していたのです。しかし!!全く腹痛は治まらず、ついに1日目はずーっと寝ていました。
2日目、寝ていても仕事は進まないと判断し、同行していたカメラマンの鈴木さんとうろうろ廻る事にしたのです。が、食も進まず、歩くとひびくし、油汗はでるし「何なんじゃ、この腹の痛みは〜」なんて心の中で叫びながら時間を過ごしていました。そしてその夜、CAZのロバートさんと今回7月のコンサートのプログラムの事でやっと時間を見つけて会う事になったのです。しかしここからが入院劇の始まりです。全く自分では盲腸炎だなんて想像もしていなかった自分は、いそいそとロバートさん宅へ。
ドアを開け前かがみに歩いている僕の様を見て
ロバートさん:「どうした?」
ヒデ(手をあてながら):「この1〜2日、腹が痛くて〜」
ロバートさん:「どのあたり?」
ヒデ(手をあて):「この辺り」(右下腹部を強調)、
するとロバートさん:「盲腸炎じゃないか?」
ヒデ:「そんな事ないよ」(といいながら、持っていた辞書で膀胱炎を探す。)
そんなやり取りの後、プログラムの話が始まりました。いつもの事ながら、僕は日本人側としてCAZのいろんなヒット曲や聴いてみたい曲をバンバン羅列するのですが、やはりロバートさんは全体の流れ、ストーリーを考えてのプログラムになるのです。
ここで少し話が脱線しますが、通常CAZは1時間もしくは1時間15分という規定の時間、つまり契約の時間が基本的にあるにもかかわらず、日本の方々の為に毎回特別に休憩込みの2時間という枠を作ってくれているのです。だから本人もプログラム作りには結構労力を使ってくださっているのです。なので、僕がハワイ滞在の合間を縫って適当に決めると言う程プログラム作りは簡単ではなく、いつもロバートさん、そして僕とが力を合わせて作らせて頂いているのです。それは、CAZの良さを伝える為、そして何よりも彼等の曲の魅力をわかってもらいたい情熱の表れだと僕は自負しています。
話は戻ってこの晩も通常通り会話が進み、40〜50分のディスカッションの後、ロバートさんは怒ってしまいました。それは何故??って、理由の大きな一つに僕がわがままな事ばかり、リクエストをするから。わがままな事って?もうおわかりの通り、ヒット曲をダァ−っと並べてしまうのです。そこで、ロバートさんは構成の内容、全体の流れ、自分達の声の調子の具合等をそこで考えるのです。無理なプログラムをたててお客様にがっかりさせる事を極力避け、ベストな状態で皆様に喜んで頂けるように努めるのです。そう、その40〜50分の後、急にロバートさん、最初は充分に時間があると僕に言っていたのに「友達と約束がある」と言って「出かける」言うのです。困った僕はどうすればいいのか判らず、「この後はどうする?」と尋ねた所、「1時間程で戻るから、その後もう一度やり直そう」との事、僕が思うに、彼は気持ちをリフレッシュしようとしたのでしょう。僕もじゃあもう少し話が出来ると思い、ホッとして「1時間位なら待ってる」と返答。そしてロバートさんは外出。「あーあの時は本当に死ぬかと思った」程、それから七転八倒しました。簡単に考えていた僕は「すぐに治る」なんて思っていましたからネ!ロバートさんが外出し、しばらく横になっていましたが段々と汗の量が増え、横になった身体を右に向けても、左に向けても痛みが治まらない。自分で思うに「もがき苦しむ」とはあの様な状態を言うのだなと、今思い返せば...。ロバートさんは1時間経っても帰ってきません。2時間経っても...。しびれを切らして僕は自力で病院へ行こうと決意。行く前にトイレ(この後3日程、排便とはお別れ、しかし、この時チョット汚い話ですが、ベンの形状などおかしかったです。今思い返すと。)御用の最中にロバートさん帰宅。事情を説明した所、なんと、あのロバートさんが病院へ連れていってくれたのです。
約2時間の検査の結果「盲腸炎」と判明し、即手術とお医者さんに言われたものの、その当日(判明したのがもう明け方の5時)はカメハメハコンペティションの初日なのと、夕方からロバートさんのからみで「牧瀬利穂さんとモデル出身の川原亜矢子さんとのテレビ番組収録があったのです。僕はお医者さんに手術を延ばしてもらう様にお願いしたのですが、医者は「このまま手術を受けるか、すぐに帰国しなさい」と二者択一。僕が結果を出す前にすでに注射やら何やらされていたのは、実はもう全身麻酔がかけられていて(後で気付くと)「OK」の返事を出し、「手術承諾」のアグリーメントにサインした頃はもう意識朦朧としていた頃でした。
そして約5時間ぐらいの後、気付いたらベッドの上、面会最初のお客様、カメラマンの鈴木さんの来訪で意識がハッキリと戻ったような気がします。今思うと、無理せず手術に挑んで良かったと思うのと、同時に自己診断は怖いなとつくづく思いました。ましてあのまま盲腸が破裂していたら、こうして文章を書く事、ましてコンサートを開く事は出来なかったでしょう。ロバートさんをはじめ、修さん(カメラマンの鈴木さんの事)そして心の支えとなってくれた人達に心より感謝します。

最後に、The Brothers Cazimeroを支えてくれているファンの皆様にも、無事コンサートを終了させて頂いた事を本当に心より感謝しております。「本当にありがとうございました。」又、来年も頑張ります。

ヒデ

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