さてさて、留学のご経験がおありの方なら共感いただけるかもしれませんが、いざ留学して現地に住んでみると、学校とディスコの往復で、なんだか「これでいいのか?」って生活が流れて行く訳です。
普通はそのまま、有意義?な留学生活を終え、無事帰国し、人生の続きを始めるか。もしくは現地の風土や人々の虜になり永住するかのどちらかといっても極端じゃないと思います。僕の場合、こんな方法でした。それはまず、遊び場が少ない郊外にひっそりと暮らす。これで遊びには行かなくなります。お金も、無駄遣いがなくなりました。
次に、趣味を持つ。僕の場合はボイストレーニングでした。なんで?ボイストレーニング?と思われるかもしれませんが、答えは簡単です。昔から僕は音楽が好きだったんです。その上、日本に比べて学費も安かったので、それはもうんばって通っていました。そうしてその場所でいつも受講時間が隣り合わせだったあるアーティストの事を知るようになりました。それが「ブラザーズカジメロ」だったのです。
そんな訳なので、自然に彼らのコンサートを見に行くようになり、もう虜になりました。 当時、ロイヤルハワイアンホテルの専属ミュージシャンだった彼らのショーを見るには結構な費用がかかったもんですが、学生だった僕に毎回見に行くお金があるはずもありません。
でも、学生時代の僕はそんな事で引き下がりはしませんでした。ロイヤルハワイアンにお越しの方は、ご存知かもしれませが、ショーの会場は一階にあり,ガラス張りになっていますから庭からショーの内容も。音も聞こえる訳です。
ですから私は緑の芝生でふかふかの指定席に座りそこから毎晩のようにショーを見るようになったのです。
いつしか、芝生で座り込んでニコニコ笑っている不気味な日本人男性の噂は風に乗りホテルの人たち追い出されるかと思いきや、みんな仲良くしてくれました。これぞ、ハワイってことでしょうか?
そんなわけで、悩める日本人留学生はハワイで、ハワイアン音楽に出会い、自分の居場所を見つける事ができたのでした。と、はじまりのはじめりはこんな感じでよろしかったでしょうか?
実際に、フラを習い、レイを習い、今の人脈にたどり着いたあたりはおいおい、お話しできればと思っています。これから始まるフラのおわりなき物語。
みなさん、末永くおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。 |